エイベックス60年の歩み/AVEX記念誌

AVEX記念誌
幾多の困難を乗り越え、創業をはたし独自の経営理念に基づいた企業基礎を固めた祖父と、二代目として企業理念を継承しつつ急激な自社を取り巻く環境変化に対応して対処すべく、企業体質強化と実績を築き上げた父親の姿を見て将来の後継者である、現在の専務加藤丈典は2000年にエイベックスの社員という形で入社する。

1997年に大学を卒業し、同年に後継者として努めていくことを決めた専務(以下丈典)は、大学卒業後、当時主要顧客であるアイシン精機へ経営者としての経験の積み上げと、体制を学ぶために入社。生産調査室にて2年間多くのことを学び吸収する。

TPSを徹底的に学び習得した丈典は、実際にアイシン精機の各工場にて合理的なライン改善を管理の面や現場の声を理解しつつ実践して成果を挙げ、またアイシン精機を退社後には1年間、アイシン・エィ・ダブリュ精密(当時はAW子会社)にて生産技術部にて新製品の効率的な生産準備を中心に学ぶという活躍をした。
それらの経験を積んだ後、2000年4月にエイベックスへ入社するに至った。

ず入社後の1年間は製造を中心に各部署を新入社員と同様に研修をこなし、2年目以降は品質・生産面を中心に顧客での経験やそれ以降の学びにより構築した技法で、様々な改善と新たな管理体制を構築、また2001年には将来の経営者としての意欲も高まり、先代の経営者に劣らないような新たなエイベックスの経営計画をくみ上げた。

またその中長期経営計画は前述の通り、若く柔軟な発想は怖いもの知らずで、箍が外れたように当初の計画を遥かに超える実績を残していくこととなる。

現在は100年に一度といわれる金融危機を発端とする不況の渦中に置かれているが、これはエイベックスが100年必要とされる企業か試される機会でもあり、専務の今後の経営者としての技量を試される。

つまり先代経営者より安易にバトンタッチするのでなく、劣らない更に成長する機会を与えられていると考えている。

また、エイベックスでは従業員も成長し、体制も強化されてきている。従来のトップダウンだけトップ依存ではなく、60年を経てようやく全員一体での企業づくりが見えてきたタイミングである。